Engineers in VOYAGEを読んだ
2021年4月1日

事業をエンジニアリングする技術者たち Engineers in VOYAGE

@co3kさんからいただいた『Engineers in VOYAGE』をちびちび読んでいて読み終わったので感想を書いとく。

基本的にこの本は、VOYAGEグループ下に在籍するエンジニアへのインタビュー集となっている。VOYAGEグループ下には色々な事業を行う子会社があって、そこで取り組んでいる問題やプロダクトというのは様々に違う。

広告配信システムやアドネットワーク、就活支援、メディア、データサイエンスなどやってることは色々違っているのだけれども、やっていることというのはある程度共通している。

事業が成長したり時間が経つにつれてシステムには問題というのものが自然と発生してくる。この本ではエンジニアがその問題をどのように捉えて解決するのかを浮き彫りにするインタビュー集となっている。

個々の事例に沿ってインタビューが展開されていくので、問題に直面したエンジニアが、取れる選択肢を検討して、その選択肢が実際に機能するのか検証していくのか、解決するまでにどういった制約や苦労があったのかなどが全編に渡って記述されていて、非常に現場感が強い。

本書のように日本国内の会社に在籍するエンジニアが、具体的にどういう風に問題を解決していったのかをインタビューを通じて知ることができる書籍というのは結構珍しいと思う。

読んでいて「ああそういう感じでやってるんだな〜」という雰囲気みたいなものもほんのりわかって面白かった。そういう意味でユニークで面白みのある良い本だなあと思った。


久保田光則 (id:anatoo)

福岡在住のソフトウェアエンジニア・UI/UXデザイナー。RelayHub, LLCという会社をやっています。 技術評論社 『HTML5 ハイブリッドアプリ開発[実践]入門』 『Webフロントエンド ハイパフォーマンス チューニング』 好評発売中。

  
© Mitsunori Kubota